八重山ブラリ旅(1) 山本 晃


 まじめに仕事をやっているのですから、有給休暇の取得は勤労者の当然の権利の行使なのですが、日本的企業の従業員はなかなかその行使に躊躇があるようで、歯痒い連中が多いのが現実です。 「六日も休んで何するの?」vs「六日しか申請していないのに…」この感覚の乖離は埋めようもないので何も弁解じみたことは申しません。とにかく休暇をもぎ取って行動を起こす事がすべてです。

★ 3月26日
 中部国際空港から那覇経由石垣空港まで、午前中は移動。石垣空港でレンタカー会社の出迎え(便利)。レンタカーを拝借して勇躍島内周遊。おっとその前に八重山ソバで腹ごしらえ、「うーん、うまい!」本当は宮古ソバのファンなのですが、飛び越えて来てしまったので我慢。エネルギーをチャージして、前回良かったポイントを回りましたが季節が若干ズレている所為か冬鳥は殆ど「もぬけの空」。シロハラは相変わらずやたらにいますが…。



 こうなると留鳥の最右翼たるカンムリワシに狙いを定めるのが良いと思われ、どこが良いか、有るか無いかの経験からバンナ岳の中腹にロケーションを決めることにしました。繁殖期に入っているので鳴き声が良く聞こえます。予想が的中して番いと思われるペアがとまっているのに遭遇。公園のように整備された場所なので道路も良く見通しも最高。平日だからなのか、こんな良い場所にも人影は殆どありません。もったいない気がしますが贅沢を堪能させて貰うことに決めました。カンムリワシは活動性に乏しい鳥で、徹底した待ち伏せ型のハンターです。辺りを睥睨しながらも全く動きが無いのには参りますが、時折地上の小動物を見付けて飛び掛かります。しかしとても猛禽のイメージからは遠い感じで、何を見つけたのか分からないような小動物(昆虫)をついばんだりしています。何でも食べてしまうようで、昆虫レベルからヘビやカエルまで手当たり次第の捕食のようですね。道路で車に轢かれたカエルなんかもつまんでいるところを見るとスカベジャー的な面もかなり強いと思われます。
 殆ど動きの無い鳥に付き合っているのもかなり退屈で忍耐を強いられますが、何かが期待出来そうに思えて、近くで囀るシジュウカラを気にしながらもカンムリ君に注目して漠然とした予感にしがみついてしまうのでした。



 真夏のような陽光も西に傾き、地図で見たところ非常に分かりにくそうな今夜の宿のことが気になり始め、明るいうちに場所の確認をしておかねばと思い立ち、カンムリワシとの激戦は明日に延期としました。





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