テキサス探鳥記(3) 山本 晃 |
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左折を繰り返して未舗装の農道に乗り入れ、暫く走ってから停車。ポイントのひとつとのことですが、ポイントにしては広過ぎます。見渡す限りの「ポイント」です。30センチくらいの草が疎らですが一面に生えていて只だだっ広いだけ。
とにかく広過ぎてどうしようもありませんが(どうしたいっちゅうんじゃ)、ブロンズトキ、アマサギ、ユキコサギ、オオアオサギ、マダラガモ、オニクイナ、アメリカムラサキバン、クロエリセイタカシギ、フタオビチドリ、アメリカムナグロ、オオキアシシギ、コキアシシギ、ヒメハマシギ、アメリカヒバリシギ、アメリカヒレアシシギ、などなど。
そして極め付けはマキバシギ。少なくとも5羽はいました。草丈が高く、また広すぎることがどうしようもない不満として残りました。水稲の作付けをする場所だそうですが、こんな広い「田んぼ」ではどうやって田植えをするのでしょうか?多分ヘリコプターで直播きしてしまうにちがいありません。イセキやクボタの大型田植機でも4〜5日掛かってしまうでしょうし、几帳面に並べて植えるなんていう発想は、南部野郎の脳味噌にニューロン1個分も存在しないでしょう。
更に車を走らせて、何やら湖のような場所に到着です。Cattail Marsh Wetlandという細長い池というか沼状の湿地。ハシグロクロハラアジサシ、アメリカムラサキバン、サギの仲間、ヒメカイツブリ、周囲の林にも鳥の姿がチラホラ。広い水面にはホテイアオイなどの水草が生い茂り水面は殆ど見えません。下水処理場の処理水を流しているそうで、一種の「ラグーン」なのです。通常、下水を浄化して一見きれいに見える透き通った「処理水」として滅菌後放流するのですが、溶存している(溶け込んでいる)無機質(栄養塩)は除去出来ないため、そのまま放流され、燐や窒素が放流先の水系の富栄養化の原因となってしまうのです。三次処理という工程を設ければ溶存している栄養塩もかなり除去出来るのですが、コストの面で普及は芳しくありません。植物に吸収して貰うのが最も安価で効率的なのです。アメリカに於いてこのような「高次処理」が行われているのは意外でしたが、やはり土地が潤沢なことは「幅」と「奥行き」に存分な可能性が発揮出来る自由度を保証していると言えそうですね。人間が汚しきった水を自然のサイクルに無抵抗でゆだねることが出来るということが羨ましく思えました。
米元氏とLeeさんには得難い出会いを体験させて頂きました。明日からは6人の「ぼんくら」だけで行動しなくてはなりません。未知の環境を開拓する気負いを感じると同時に、同程度の不安を払拭出来ない気持ちが無気味でした。
ガルベストン周辺の地図 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | | ||